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細くて短い抜け毛に要注意!それはAGAのサインかも…

抜け毛

ヘアブラシで日々髪を梳かしていると、抜け毛があることに気づかされます。入浴の際のシャンプーでも「最近抜け毛が増えたな…」と気になっている場合があるかもしれません。実は人の髪の毛は健康な人でも1日に50本から100本程度抜けていますので、抜け毛自体は特に気にする必要はありません。ただし、抜けた毛を観察した時にその毛髪が細くて短い場合には注意を要します。なぜ細くて短い抜け毛が問題なのか、男性型脱毛症(AGA)の特徴と絡めてご紹介いたします。


抜けた毛髪の状態で頭皮環境をチェック!

頭皮環境

私たちの毛髪や体毛は「生えては抜けて…」を繰り返しながら全体量が維持されています。毛を生やす能力を持った毛穴の全てから常に毛が生えているわけではなく、今毛を生やしている毛穴もあれば休眠中の毛穴もあります。一般的に毛髪は10~15万本程度あると言われており、この中にはもう寿命を全うして抜けていくものもあれば、新しく生えてきたばかりのものもあります。季節によって差はありますが、健康的な人で平均的に1日に50~100本程度の髪の毛が抜けていると言われています。


抜けた毛を観察してみよう!

ヘアサイクルによって「成長期」→「退行期」→「休止期」へと移行した毛髪はやがて抜け落ちます。一般的には2~6年程度の歳月を経て髪の毛1本の生涯は終わりを迎えると言われています(健康的な頭皮環境の場合)。これだけ長い間頭の上に存在していた毛髪ですので、その間にしっかりと太く長く育っているのが通常です。もちろん、定期的に散髪などでカットされるとは思いますが、歳月を経て抜け落ちる毛というのは長く太い毛であるのが本来の姿です。


髪の毛はこんなところに落ちている

髪の毛が抜けない日というのは考えにくいですので、生活空間の中で自分の抜けた髪の毛を発見することは難しい話ではありません。たとえば、次のような場所をチェックしてみると抜け落ちた自分の毛髪の状態を確認することができます。

抜けた髪の毛を発見しやすい場所

  • 浴室の排水溝にたまっている
  • 枕の周りに落ちている
  • ドライヤーをかけている場所(洗面所や鏡の前)に落ちている
  • ヘアセットしているブラシに絡みついている
  • テーブルやデスク周りに落ちている

上記のような場所では容易に抜け落ちた髪の毛を目にすることができます。ただし、家族と生活を共にしている場合は、自分の部屋の中で探すようにした方が良い場合もあります。


太くて長い抜け毛は問題なし

自分の髪の長さにもよりますが、発見した自分の毛が太くて長ければ、それは「通常のヘアサイクルにおける抜け毛」なので問題ありません。概ね2~6年程度の生涯を全うした毛髪だと思われますので、変な話ですが少し感謝してみるのも良いかもしれません。


細くて短い抜け毛は危険なサイン!?

問題は、細くて短い毛が抜けている場合です。論理的に考えていただければわかりますが、かなり短髪にされている男性でない限り、2~6年の間頭の上に存在した髪の毛が細くて短いということは考えにくいです。元々髪が細いといった個人差はもちろんございますが、「軟毛のようにコシの弱いハリのない短い抜け毛」の場合には、男性型脱毛症(AGA)を発症している可能性があります。あるいは、その兆候だと見ることができます。


細くて短い抜け毛がAGAと関係ある理由

AGA

男性型脱毛症(AGA)はAndrogenetic Alopeciaという言葉の略語になっており、「男性ホルモンにまつわる脱毛症」といった意味合いになっています。男性ホルモンのテストステロンは、通常毛根に発毛作用をもたらしますが、各毛根に作用する前に「5αリダクターゼ」と呼ばれる還元酵素と結合してしまうと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれる悪玉男性ホルモンに生まれ変わってしまい、発毛力を弱体化してしまうのです。


ジヒドロテストステロン(DHT)の攻撃を受けると、髪が成長できない…

毛根がこのジヒドロテストステロン(DHT)の作用を受けてしまうと、ヘアサイクル上に乱れが生じます。具体的には、本来すくすくと育つはずの「成長期(通常2~6年程度)」がわずか数ヵ月~1年程度に短縮してしまいます。生えているときにも髪が軟毛のように弱々しくなってしまい、抜け落ちるリスクも高まります。

当コラムのテーマである「短くて細い抜け毛」については、実はこのようなAGAのメカニズムが発動した結果である可能性が高いのです。AGAでは前頭部や頭頂部で特にこのような作用を受けやすいですので、抜け落ちている毛髪を複数本確認してみて、その中に細くて短い毛が含まれている場合は注意が必要です。


AGAは進行性の脱毛症(内服治療で抑制可能!)

内服治療

AGAは進行性の脱毛症です。放っておけば、その流れは着実に頭皮環境を食いつぶします。「どうしてAGAになる人とならない人がいるのか?」と言うと、遺伝的に以下のような傾向が受け継がれているかどうかが大きく関与しています。

AGAのメカニズムを発動させる遺伝的要因

  • 前頭部や頭頂部に存在する「5αリダクターゼ」の量が多い
    → 悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)が生成されやすい
  • 毛乳頭に存在する「アンドロゲンレセプター」の感受性が高い
    → 悪玉男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けやすい

遺伝的に上記のような情報が受け継がれていると、時間経過とともに抜け毛は増えていき、徐々に薄毛傾向が顕著になっていきます。「短くて細い抜け毛」は一つのサインになっていますので、自分の抜け毛の中に細くて弱々しいものをたくさん発見したという場合はお早めに治療のご相談にお越しください。


内服治療によって、DHTの生成量を抑制することが可能!

AGA治療薬にはいくつかの種類がございます。中でも特に重要なのは、諸悪の根源である「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成量を抑えることです。遺伝的に「5αリダクターゼ」が多く受け継がれていても、「テストステロン」と「5αリダクターゼ」の結合を邪魔できれば「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産出量は減り、ヘアサイクルにも乱れが生じにくくなります。

「プロペシア」と呼ばれる製品の「フィナステリド」と呼ばれる成分には、このような「テストステロン」と「5αリダクターゼ」の結合をブロックする作用があることがわかっています。一度服用すれば良いというものではなく、日々服用いただく形にはなりますが、このような習慣をもっていただければ「薄毛化メカニズム」の発動を抑制できます。


お気軽に「無料カウンセリング」へ

日々鏡で自分の顔や髪型をチェックしていると、自分の髪のボリュームや生え際の後退には少し鈍感になりがちです。「確かに20代のころのようなフサフサ感はない…」と感じつつも、「この年だとこんなものだろう…」と自分を納得させているのが一般的なのではないでしょうか。

このような場合、当コラムでご紹介したような「抜け落ちた毛髪の状態」を目視にて確認してください。自分のヘアサイクルに致命的な乱れがないかを客観的に評価できるはずです。また、「前頭部や頭頂部で細く弱々しい毛が生えているかどうか?」も一つの有効な判断基準になります。

明らかに「細くて短い抜け毛」が多い場合や、その兆候が見られる場合はぜひお早めに専門機関にご相談ください。AGAは早く対応すればするほど毛髪の薄毛化を抑制しやすくなります。当院では随時「無料カウンセリング」を実施していますので、お気軽にご相談いただけますと幸いです。