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薄毛対策に唐辛子が良いって本当?カプサイシンの持つ作用

唐辛子

唐辛子の辛み成分は、発汗を促すと同時に血行促進作用があることがわかっています。このため、「血流の滞った頭皮環境を回復し、発毛力の強化に繋がるのでは?」といった声も聞こえてきます。カプサイシンと呼ばれる辛み成分によって、実際に髪が生えるといった効果を期待することができるのかどうか…、当コラムでご確認ください。


「カプサイシン」とは?

カプサイシン

唐辛子と聞くと辛みから来る「発汗作用」をイメージしがちですが、実は「血行促進作用」があることもわかっています。この血行促進作用によって「頭皮環境の改善」という言葉が浮かび上がるわけですが、実際のところはどうなのでしょうか…。それぞれ見ていきましょう。


効果1.発汗作用…ダイエットに良い?

たくさん汗をかくことは「代謝を良くすること」に繋がりますので、カプサイシンはダイエットに良いと言われることが少なくありません。「唐辛子ダイエット」と呼ばれる減量法もあるようで、「脂肪を燃やす」、「基礎代謝を上げる」といった効果が報告されています。

発汗作用によって代謝が上がることは事実ですので、メタボなどで体型が気になる場合には良いかもしれません。ただし、唐辛子などの辛み成分が使われている料理の中には高カロリーのものもたくさんあります。どのようにカプサイシンを摂取するかが重要になりそうです。


効果2.血行促進…髪に良い?

辛い物を摂取すると、汗が出るだけでなく血行が良くなるという効果もあります。カプサイシン自体が発毛力に寄与するわけではありませんが、頭皮の毛根組織は毛細血管によって栄養素を受け取っているという事実があります。

このため、運動不足や老化現象の一環として頭皮の血行が悪くなっている場合については、唐辛子などのカプサイシンの作用によって一定程度頭皮環境を改善できる可能性があります。ただし、カプサイシンを摂取しているから運動をしなくても良いということにはならず、むしろ軽い運動習慣を取り入れることの方が血流以外にも様々なプラス効果が期待できます。

あくまでも「カプサイシンにはどのような働きがあるのか?」を考えていくと、血流改善から発毛力をサポートできる側面があるということに過ぎませんので、この点は誤解なきようお願いします。


注意点)摂り過ぎも良くない

日本の伝統料理にはカプサイシンはあまり使われていませんが、近年では食のグローバル化が進んでいますのでカプサイシンを多く含む料理を口にすることはそれほど難しくありません。レシピを探すことも容易になってきましたので、摂ろうと思えばカプサイシンを多く摂取することも可能です。

ただし、辛いものばかり食べていると粘膜が傷つきやすくなってしまい、のどや胃腸が荒れてしまうといった影響が懸念されます。たとえ、発汗や代謝、血行促進に良いと言われていても、食の偏りは決して良いものではありませんので、「過剰摂取」というよりは「前向きな摂取」程度に留めておくことをおススメします。


カプサイシンのみでは、AGAに勝てない…

AGAの仕組み

男性型脱毛症(AGA)などの薄毛症状は、男性ホルモンの影響によってもたらされます。本来、男性ホルモンのテストステロンは発毛力を高める作用がありますが、このテストステロンが毛根に作用する前に前頭部や頭頂部に多く存在する「5αリダクターゼ(還元酵素)」と結合してしまうと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれる悪玉男性ホルモンに生まれ変わってしまいます。

このジヒドロテストステロン(DHT)が毛根組織に作用すると、通常のヘアサイクルが乱れてしまい、毛髪がすくすくと育つ「成長期」が極端に短縮してしまいます。結果、「毛髪の軟毛化」が起こってしまい、髪が弱々しく抜けやすくなっていきます。


カプサイシンの血行促進作用だけでは、抜本的解決にならない…

「カプサイシンは血行促進作用があるため発毛力をサポートできる側面がある」とお伝えしましたが、これはあくまでも髪への栄養供給ルートを太くするという「インフラ整備」のようなものにすぎません。

どれだけ流通網が良くなっても、発毛を刺激するはずのテストステロンが悪玉の男性ホルモン(ジヒドロテストステロン=DHT))に変換されてしまっていては、太く強い髪の発育は期待できません。このため、カプサイシンの摂取については、男性型脱毛症(AGA)の治療と同時進行で行なうのが効果的です。


カプサイシンの摂取は、AGA治療と併せると効果的!

薄毛症状がジヒドロテストステロン(DHT)を起因としたAGAであった場合、DHTの産出を抑制できる治療薬を服用しながら「カプサイシン」を摂取すると、適切な交通網に適切な栄養素が行き渡りやすくなります。実はAGA治療薬の中には、ジヒドロテストステロン(DHT)の産出を抑制できるものが既に存在していますので、AGA治療と併せてカプサイシンを摂取していけば発毛効果が現れやすいということになります。


DHTの産出を抑制できるAGA治療薬は「フィナステリド」

発毛力を弱体化させるのは、悪玉男性ホルモンとも言われる「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。正確にはジヒドロテストステロン(DHT)が作られた後にアンドロゲンレセプターの感受性が高い場合に脱毛因子が作られて毛根組織が攻撃を受けるわけですが、ジヒドロテストステロン(DHT)が生成されなければ毛髪の弱体化は緩和できます。

AGA治療薬の中には、「フィナステリド」と呼ばれる成分を活用するものがあり、このお薬には「テストステロン」と「5αリダクターゼ」の結合を抑制する働きがあります。ジヒドロテストステロン(DHT)の産出は、既にお伝えしたように次のような公式で成り立っていますので、「フィナステリド」を服用していればジヒドロテストステロン(DHT)が生成されにくくなるという訳です。

ジヒドロテストステロン(DHT)の誕生メカニズム

テストステロン(男性ホルモン)+5αリダクターゼ(還元酵素)=ジヒドロテストステロン(DHT)

上記のような、テストステロンと5αリダクターゼの結合をブロックする作用のある「フィナステリド(AGA治療薬)」は、薄毛化因子の生成を根本的に抑制できるということで高い評価を得ています。


薄毛や抜け毛のお悩みは当院にご相談を!

AGA治療

AGAによる薄毛化は、残念ながら唐辛子(カプサイシン)の作用だけでは止められません。進行性の症状と言われるように、男性型脱毛症(AGA)は放置していると悪化の一途を辿りますので、不安を感じ始めた際はできるだけお早めにご相談ください。


「無料カウンセリング」実施中!

当院では、プロフェッショナルな医師による「無料カウンセリング」を実施しています。治療を開始するかどうかに限らず頭皮環境にとって役に立つお話をご提供できますので、どうぞお気軽にご予約をお取りください。スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。